空き家解体の補助金を受けられる条件とは?審査のポイントを解説

空き家の老朽化と放置

空き家を長期間放置すると、老朽化が進み倒壊や火災のリスクが高まるだけでなく、景観の悪化や治安に悪影響を及ぼすとして、近年では社会問題としても取り上げられるようになりました。こうした空き家の解体を促進するため、多くの自治体が補助金・助成金制度を設けていますが、「誰でも」「どんな建物でも」使えるわけではありません。建物の状態や所有者の要件など、あらかじめ定められた条件を満たしていることが交付の前提になります。このページでは、多くの自治体に共通する代表的な条件と、申請前に確認しておきたいポイントを解説します。条件の詳細は自治体ごとに異なるため、最終的には必ずお住まいの自治体窓口へ問い合わせる、または公式サイトでご確認ください。

空き家解体補助金の交付を受けるための基本条件

空き家解体補助金の交付を受けるための基本条件

空き家解体の補助金・助成金は、国の「空家等対策の推進に関する特別措置法」に基づき、老朽化した空き家を早期に除却してもらうことを目的とした制度です。この法律により「特定空家」やその予備群である「管理不全空家」に認定された建物は、自治体から改善の勧告を受けることがあり、補助金制度もこうした空き家対策の一環として位置づけられています。条件も「建物の状態」「所有者・申請者の要件」「工事の進め方」という3つの観点から、自治体が定める基準に沿って設けられているケースが大半です。以下でそれぞれの代表例を紹介します。実際の要件・上限額は自治体ごとに異なるため、あくまで目安としてご覧ください。

建物に関する主な条件

建物に関する主な条件
  • 01

    1年以上使用されていない空き家であること

    多くの自治体では、対象となる空き家について「1年以上居住・使用されていないこと」を条件としています。空き家であった期間は、電気・ガス・水道といったライフラインの使用実績や住民票の異動時期などから確認されるのが一般的です。

  • 02

    老朽化・倒壊のおそれがある「不良な状態」であること

    外壁の破損、屋根の傾き、基礎のひび割れなど、老朽化が進み倒壊のおそれがある「老朽危険家屋」に該当することを条件とする制度が多く見られます。国の基準に沿って自治体が「特定空家」または「管理不全空家」に認定した建物を対象とする自治体もあります。自治体職員による現地調査で、劣化の進み具合や倒壊の危険性が判定される仕組みが一般的です。単に古いだけでなく、周辺の景観や治安、防災上の観点から見て危険性が高いと判断されることが交付のポイントになります(この種の制度は「老朽危険家屋除却費補助金」のような名称で、除却費の一部を補助する形で運用されることが多いです)。

  • 03

    新耐震基準(1981年)より前に建てられた建物であること

    1981年(昭和56年)6月1日に改正された新耐震基準を満たしていない、いわゆる「旧耐震基準」の建物を対象とする自治体もあります。改正以前に建てられた築年数の古い建物は、大きな地震の際に倒壊のリスクが高いとされ、耐震性の低い建物の解体を促す目的で補助金の対象に加えられていることが多いようです。耐震診断の結果を提出することで、条件を満たしているかを確認できる制度もあります。

所有者・申請者に関する主な条件

所有者・申請者に関する主な条件
  • 01

    空き家の所有者、または相続人であること

    補助金を申請できるのは、原則として空き家の所有者本人、または相続によって不動産を取得した相続人です。共有名義の場合は共有者全員の同意書が必要になるなど、自治体によって手続きが細かく定められていることがあります。

  • 02

    固定資産税・市税等を滞納していないこと

    税金を滞納していないことを交付の条件とする自治体が多くあります。滞納がある場合は、まず自治体窓口に相談し、状況を整理しておくことをおすすめします。

  • 03

    所得制限が設けられている自治体もある

    自治体によっては、申請者の世帯所得に上限を設けている場合があります。補助金の支給額は、解体費用に一定の補助率を乗じる形で計算されることが一般的で(自治体により差はありますが、目安として数分の1程度とされるケースが多いようです)、所得制限の有無・基準額とあわせて事前相談の段階で確認しておくと安心です。

工事に関する主な条件

工事に関する主な条件
  • 01

    工事に着手する前に申請すること

    空き家解体の補助金でもっとも注意したいのが「工事着手前の申請」というルールです。解体工事を先に始めてしまうと、たとえ他の条件を満たしていても補助金の対象外になるケースがほとんどです。解体業者との契約前、遅くとも工事開始前に、必ず自治体への事前相談・申請を済ませておきましょう。

  • 02

    対象となる工事の範囲は自治体によって異なる

    建物本体の解体費用だけでなく、家財道具・残置物の処分費用や、アスベスト除去費用まで対象に含む自治体もあれば、建物本体の解体費用の一部のみを対象とする自治体もあります。ブロック塀の撤去や庭木・樹木の伐採費用についても、対象に含まれるかどうかは自治体によって扱いが分かれるポイントです。見積もりを依頼する際は、どの費用が補助対象になるのかをあわせて解体業者に確認しておくとよいでしょう。

  • 03

    市内指定の解体業者を利用することが条件の場合もある

    自治体によっては、対象物件のある市内(対象の市区町村内)に事業所がある解体業者に限る、といった条件を設けているケースがあります。業者選びの際は、自治体のルールに沿った業者かどうかを事前に確認しておきましょう。

補助金の申請から交付までの流れ

補助金の申請から交付までの流れ

自治体ごとに細部は異なりますが、一般的には次のような流れで進みます。

  • 事前相談:自治体の窓口に問い合わせ、制度の有無や条件、その年度の予算残額を確認する
  • 交付申請:登記事項証明書(登記簿謄本)、建物の現況写真、解体業者の見積書など、自治体が定める必要書類をそろえて申請する
  • 審査・現地確認:自治体が建物の状態や条件充足を確認し、交付の可否を判断する。審査には数週間から1カ月程度を要するのが一般的で、書類の不備があるとさらに時間を要することもある
  • 交付決定:審査を通過すると交付決定通知が発行される(この時点ではまだ着工しない)
  • 解体工事の実施:交付決定後に工事を進める
  • 実績報告・補助金の受け取り:工事完了後、工事請負契約書の写しや領収書、完了を証明する書類などを添えて実績報告書を提出し、確認されると交付確定通知とともに指定口座へ補助金が給付される

多くの制度は「工事完了後の後払い」であるため、解体費用は一旦全額を自己負担する必要があります。支払いに間に合うよう、余裕をもった資金計画を立てておくことが大切です。

条件を確認するときの注意点

条件を確認するときの注意点

空き家解体の補助金は、条件を満たしていても必ず受け取れるとは限りません。自治体ごとに用意されている年度の予算には上限があり、申請の受付期間中であっても「先着順」で予算の上限に達すると、期限内であっても受付を早めに締め切ることがあります。申請が集中する時期は審査が長引くこともあり、すでに受付が終了している自治体もあるため、早めの確認が欠かせません。補助金を受け取ると、土地の固定資産税・都市計画税の住宅用地特例が解除され、住宅が建つ土地から更地と同様の扱いとなって固定資産税が最大6分の1の減免措置(軽減措置)を受けられなくなり、翌年以降は通常の税率で課税され税負担が増える点もあわせて確認しておきましょう(詳しくは「空き家解体費用の相場」のページもご参照ください)。税額の試算や制度の正確な解釈については、税理士や自治体窓口など専門家への確認をおすすめします。

まとめ:条件を満たすか迷ったらまずはご相談を

まとめ:条件を満たすか迷ったらまずはご相談を

空き家解体の補助金・助成金は、建物の状態・所有者の要件・申請手続きという3つの観点から条件が定められているのが一般的です。同じ趣旨の制度でも自治体ごとに名称や具体的な基準が異なるため、まずはお住まいの自治体窓口に相談し、ご自身のケースが条件に当てはまるかを確認することが第一歩になります。条件の確認や申請書類の準備など、わからないことがあれば私たちコンチーゴにもお気軽にご相談ください。

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相談実績多数、初回相談は無料

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