空き家解体の同意書は誰に必要?書き方と対処法を解説

空き家の解体を進めようとしたとき、「同意書」が必要だと言われて戸惑う方は少なくありません。建物の解体は、法律上その建物の所有者に認められた権利であり、共有名義や複数の相続人がいる場合に全員の同意を得ないまま単独で解体を進めると、後から権利侵害だとしてトラブルに発展することがあります。

このページでは、空き家解体で同意書が必要になるケースと、同意書に記載すべき項目、同意が得られないときの注意点についてまとめて解説します。実際の書式や手続きは自治体・解体業者によって異なる場合があるため、詳細は解体業者や専門家にご確認ください。

空き家解体に同意書が必要なケースとは

空き家解体に同意書が必要なケースとは

建物の解体は、法律上その建物の所有者に認められた権利です。次のようなケースでは、解体を進める前に関係者の同意を得ておく必要があります。

共有名義・相続人が複数いる空き家を解体する場合

相続によって空き家を共有名義で所有している場合、解体は共有物の変更行為にあたるため、共有者(相続人)全員の同意を得るのが原則とされています。共有者の一人が単独の判断で解体を進めてしまうと、他の共有者から権利侵害だとして損害賠償を請求されるおそれがあります。

土地の所有者と建物の所有者が異なる場合

借地に建つ建物など、土地と建物の所有者が別々の場合、解体できるのは建物の所有者のみです。土地の所有者であっても、建物の名義がなければ勝手に解体することはできないため、建物所有者から解体の同意を得る必要があります。

同意を得ずに解体を進めるとどうなるか

同意を得ずに解体を進めるとどうなるか

同意を得ないまま空き家を解体してしまうと、他の共有者・所有者から権利侵害だとして損害賠償を請求される可能性があります。無断での解体が違法行為とみなされ、法的な責任を負うおそれもあり、親族間の関係が悪化してその後の話し合いがまとまりにくくなることも少なくありません。話し合いを避けて先に進めることは、かえってトラブルを長期化させる原因になりかねません。

解体の理由や費用負担の割合について認識のズレがあると、話し合いが長期化しやすい傾向があります。早い段階で同意の内容を文書の形に残しておくことが、トラブル回避につながります。

同意書に記載する主な項目・書き方

同意書に記載する主な項目・書き方

同意書に法律で定められた決まった様式はありませんが、後々のトラブルを避けるためには、次のような項目を明記しておくと安心です。

  • 01

    対象となる建物の情報

    解体する建物の所在地・家屋番号など、対象を特定できる情報を記載します。

  • 02

    解体を行う理由・時期

    老朽化や管理の負担、売却予定など、解体に至った理由と、おおよその工事時期を記載します。

  • 03

    解体費用の負担割合

    共有者・相続人の間で費用をどのような割合で負担するか(例: 均等に分担する、土地を引き継ぐ人が全額負担するなど)を明記しておくと、後日の負担割合を巡るトラブルを避けやすくなります。

  • 04

    同意する者全員の氏名・署名

    共有者・相続人全員の氏名を記載し、それぞれの署名(必要に応じて押印)を得ます。全員分の署名がそろっていない同意書は、同意を得た証明として不十分になるおそれがあります。

  • 05

    同意書の提出先・保管方法

    解体業者や自治体など、どこに提出する同意書かを明確にし、控えを全員で保管しておきましょう。

同意書はどこで使う・誰に提出するのか

同意書はどこで使う・誰に提出するのか

空き家解体の同意書は、主に次のような場面で必要になります。それぞれの場面に応じた正しい手順を踏むことで、後々のトラブルを避けやすくなります。

解体業者との契約時

解体業者は、依頼者が建物の所有者本人であるか、共有者全員の同意を得ているかを契約前に確認することが一般的です。契約者と建物所有者が異なる場合は、あらかじめ同意書を用意しておくと契約手続きがスムーズに進みます。

自治体への補助金申請時

空き家解体の補助金・助成金を自治体に申請する際、申請者以外にも共有者や相続人がいる場合は、その全員分の同意書の提出を求められるのが一般的です。申請先の自治体によって書式や必要書類が異なるため、事前に窓口へ確認しておきましょう。

空き家解体の補助金・助成金についてくわしく見る

相続人・共有者の同意がまとまらないときは

相続人・共有者の同意がまとまらないときは

同意書を交わす前提として、共有者・相続人全員でよく話し合うことが欠かせません。しかし、解体の是非や費用負担の割合を巡って話し合いが平行線になることもあります。まとまらない場合は、解体費用の負担割合や解体後の土地の活用・売却方針を先に整理して共有者間で認識をそろえる、補助金制度を活用して費用負担そのものを軽くしたうえで再度話し合う、当事者だけでの解決が難しい場合は弁護士や司法書士などの専門家に相談する、といった対応を検討しましょう。

感情的な対立に発展しやすい場面のため、単独で判断を急がず、第三者を交えながら良好な関係を保って合意形成を進めることをおすすめします。

空き家解体に関する他の情報もあわせて確認

空き家解体に関する他の情報もあわせて確認

なお、解体工事に着手する前には近隣住民への挨拶も別途必要になります。同意書とは異なり、境界に近い塀や越境物がある場合の確認など対応の性質が異なるため、あわせて確認しておくと安心です。同意を得て解体工事が完了し、更地になった後は法務局への建物滅失登記の申請が必要です。土地の活用・売却まで含めた手続き全体の流れ、費用・補助金の情報は以下のページでまとめて確認できます。

空き家解体の手続き・進め方をくわしく見る 空き家解体費用の相場をくわしく見る 解体業者の選び方をくわしく見る

まとめ:同意書の作成に迷ったらコンチーゴへご相談ください

まとめ:同意書の作成に迷ったらコンチーゴへご相談ください

空き家解体の同意書は、共有名義で相続人が複数いる場合や、土地と建物の所有者が異なる場合など、状況によって必要な内容が変わります。記載すべき項目や書式の詳細は自治体・解体業者によって異なるため、実際の同意書の作成にあたっては解体業者や専門家にご確認ください。私たちコンチーゴでは、相続人間の話し合いから解体業者選び、補助金申請まで、空き家解体に関するご相談を承っております。お気軽にご相談ください。

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